伝統工法と在来工法の違いを何となく理解いただいたところで、、、
現在新築されている住宅は99%が在来工法だというデータがあります。
なぜでしょうか。伝統工法も優れているはずなのに>>>
(写真1、伝統工法の建物)
はい、おととい書いたように建築基準法で認められていないからです。
平屋の住宅なら基礎に固定しなくてもよい
(礎石の上に置いてあるだけの伝統工法の事を言っているのだと思われます)
と基準法に記載があります。でも、瑕疵担保保証やらなにやらで金物を取付けなければ
家を建ててはいけないこととなっています。当然、増改築時にもそれが適用されます。
(写真2、在来工法の建物)
ので、伝統工法の建物に増築する時や、改修する時は、在来工法のやりかたで
工事を行っていることがほとんどです。耐震に対して違う考え方の建物が
混ざっているのです。実に多いですね、こういう建物。
違う揺れ方の建物をつなぎあわせると、、、ダメなのです。
その建物が持っている揺れに対する性質『固有周期』が違うために非常に危険なのです。
そんな建物を耐震診断できるの???
ってことで
『伝統耐震診断』の出番!!!
伝統耐震診断は、診断する建物に専用の測定器を時下においてその建物を測定します。
机上での計算ではなく実際にその建物を測定します。
測定器を家の外の地面と家の中にそれぞれ置き、地面の常時微動振動が建物に
どういう影響を与えているかを測定します。
伝統工法ならしなやかなのでゆっくり揺れる。
在来工法なら強いので早く揺れる。おおまかにいうとそういう特徴がわかります。
なのでごっちゃ混ぜになった建物でも、伝統と在来どちらの性質がより出ているのかで、
その後の耐震補強の方法が全く異なってきます。
そう、実施に建物を測定してその建物を診断するのです。
今までの木造の耐震診断では画期的な事だと思います。
はい、まとめきれなかったのでまた明日も!!
明日は実際の耐震診断の様子と伝統工法の建物の耐震補強様子を書きましょう。